2009/09/21

アバルト695トリビュートフェラーリ



フィアットは9日、『アバルト695トリビュートフェラーリ』を、
15日に開幕するフランクフルトモーターショーで
初公開すると発表した。

『アバルト500』をベースに、アバルトとフェラーリの
コラボレーションによって生まれた限定車だ。



フェラーリとアバルトは、共に長い歴史を持つイタリアンブランド。
ドライバー重視の姿勢、チューナーとして出発した点、
モータースポーツ界において尊敬を集めている点など、
両社の共通点は多い。

1953年には両社のコラボレーションによって、
フェラーリ『166/250MMアバルト』が誕生。
エグゾーストシステムをアバルトが担当し、
生産はフェラーリのマラネロ工場で行った。
この166/250MMアバルトは、ミッレミリアなどで大活躍。
アバルトのエグゾーストシステムは他のフェラーリにも採用され、
そのいくつかは世界選手権タイトルを獲得している。


また、最近ではフィアットがアバルト500の特別仕様車を少量生産し、
欧州のフェラーリ販売店に導入。
販売店では、顧客の送迎などに活用している。


今回発表されたアバルト695トリビュートフェラーリは、
アバルト500をベースにフェラーリのスポーツイメージを反映させたモデル。
アバルトが高級スポーツカー市場に参入すると同時に、
フェラーリオーナーのセカンドカー需要を満たすのが目的だ。


外観はフェラーリの赤、「スクーデリアレッド」で塗装。
ドアミラーはカーボンファイバー製となり、アルミホイールと
リアのエアインテークは、レーシンググレーで仕上げられる。
ボンネットやルーフ、リアゲートの2本のストライプは、
フェラーリ『F430スクーデリア』をイメージさせるものだ。
ヘッドライトはマニエッティマレリ製のキセノンに交換された。


室内は専用バケットシート、「アバルトコルサbyサベルト」を装着。
アバルト500の標準シートよりも10kg軽いカーボン製で、
表面はブラックレザー張りとした。
ステアリングホイールもブラックレザーで、レッドレザーが
アクセントに配される。


メーターはフェラーリと同タイプのJaeger製。
フロアはアルミ仕上げで、アルミ製ペダルは「スコーピオン」
のロゴ入りだ。
専用キックプレートや限定車を示すシリアルナンバーも添えられた。


もちろん、エンジンにも手が加えられており、1.4リットル直4ターボの
「T‐ジェット」は吸排気系を中心にチューニング。
最大出力は135psから180psへ、45psのパワー向上を果たした。
トランスミッションは「MTA」と呼ばれる2ペダルMT。
アバルト得意のエグゾーストシステム「レコードモンツァ」は、
3000rpmを境に、さらに刺激的な音色を奏でる。


足回りは、ダンパーを強化仕様に交換。
ブレーキはブレンボ製の4ピストンで、ローターは
284mmの大径タイプが装着される。
17インチのアルミホイールは、フェラーリ車がモチーフだ。


フィアットは、アバルト695トリビュートフェラーリの
限定台数や価格を公表していない。
ベース車のアバルト500の日本価格が295万円であることを考えると、
欧州では400万 - 500万円程度だろうか。日本への導入にも期待。

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